撮影現場の昔

  • プロデューサー 渡辺

こんにちは。
ドラマ映画制作1部のプロデューサーをやっております渡辺です。

年末に大掃除をしたところ、押し入れの片隅から昔の書類たちがたくさん出てきました。
昔といっても、ほんの十数年前くらいですかね。
懐かしさを感じて、つい昔のことを思い出しました。

制作進行

昔、制作部(ロケハンしたり撮影で使用する備品を用意したり、撮影の土台を組み上げる部署)の一番したっぱである“制作進行”をやってました。
地方から夢を膨らませてやってきた“制作進行”君は、撮影の時には、撮影備品を極限まで載せた備品車制作車ともいいます)を与えられ、自分で運転して現場に行きます。
車種はだいたい古いハイエース(とってをくるくる回して窓を開けるタイプもあった)で、おまけに夜逃げくらい荷物を積んでいるため、夜間によく職務質問を受けました。
車内で弁当食って、タバコ吸って、現場用のお菓子や役者からの差し入れを食い散らかして、その上、雨の日とかで使った濡れた服とか置きっぱなしだから異臭がすごい。
また運転が下手だからぶつけまくってボコボコ。横のドアが取れたこともあったし、サイドミラー吹き飛ばしたこともあったなぁ。
荷物がパンパンで、急ブレーキ踏んだら、後部座席から全身鏡とかが飛んできたり。

そしてこの時代、ナビなんかなかったんです。(Googleマップもないし)
だから移動の時はエンジンをかける前に勉強です!
事前に用意しているロケマップを覚え、撮影車両のマイクロバスとかのドライバーさんに聞き、当時制作部の必需品だった1万分の1スケールの東京とか各県の地図(通称マンブン)を見ながら出発するんです。

ムズくない?

↑マンブン

都会の運転に慣れてない若造が、睡魔と戦い、マンブンを辿りながら、行ったことない場所へ行く。
ちなみに、県をまたぐとマンブンも変わるので、県境でパニック!
ETCもないから、料金所のたびに窓をくるくる!
備品車は撮影隊より先に着いてなきゃいけないから、移動ごとにかなりのプレッシャーを受けましたね。
遅くなったら上司から電話がかかってくるんですよ。毛布がないと搬入できないとか、パイロンが必要とかって。
まぁ、慣れてくると、移動中に運転しながら弁当食べるようになりますけど。
(今は備品車にプロのドライバーをつける作品も多くなったから、制作進行が運転することも減りましたね)

そんな時代だから、ロケマップって結構重要なアイテムなんです。
そしてその地図を書くのは制作進行の仕事。
↑掃除してたら出てきた、昔書いたロケマップ

ロケマップを書く上での決まり事もいっぱいあって結構大変なんです。
上司から、地図をちゃんと書けば道を覚える、と言われ、1日に何枚も手書きで書いてました(今ではパソコンでおしゃれにちゃちゃっとやってたりする)。

そんなわけなくない?

無理よ、いっぱい書くのに。
聞いたこともない場所なのに。

そして、いざロケ移動する時、高架の高さ制限があって通れなかったとか、道路が時間規制で曲がれなかったとか言って、引くほど怒られる。

あと、ロケマップができたらドライバーさんや現場に直行するスタッフにFAXしてましたね。
あれはめんどくさかった。
いちいち届いたかどうか電話で確認しなきゃいけなかったし。
その頃は、FAXを受け取るためだけにアパートに電話ひいてたなぁ。
メールやラインってなんて便利なんだ。

そう考えると、携帯電話の進化が1番撮影隊に影響を与えたんだなぁ・・・。

そういえば、昔はタバコ吸う人が多くて、ロケバスの中でも平気でみんなタバコ吸ってましたね。席ごとに灰皿がついてて。
あと、ロケバスにはビールが積んであって、撮影終了した後、帰りの移動でみんな当然のようにビールを飲むっていう謎の慣習があったけどあれはなんだったのか・・・。

そんな楽しい撮影を、今年も無事やれますように・・・。

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