こんな仕事もあったりなかったり

  • 制作部  柴 慶輔

ドラマ映画 制作1部 柴です。

ドラマ・映画の制作部として準備から撮影まで作品に携わっております。
撮影隊には色々な部署がありますが、制作部の主な仕事といったらロケハンですね。
撮影シーンに沿った撮影場所を探して監督達と話し合い、場所を決めていくという仕事です。
イメージに近い場所がなかったり、決まった後もスケジュール調整や
各部の要望をまとめたりと中々思い通りには進まないことが多いですね。

ロケハンについては他の方も書いてるのでこれくらいで…。

劇用車って?

さて、制作部の仕事のひとつに劇用車を発注することがあります。
劇用車とはその名の通り劇中で使用する車輌のことです。
パトカー、消防車、救急車など特殊車輌はよく見ますよね。
また俳優部が乗る車輌はもちろんのこと、周りに置いてある車輌や通行する車輌を用意することもしばしば。
大抵は劇用車屋さんに相談して用意してもらうのですが、作品の時代設定が
昔の場合は時代設定に合わせて車輌を用意しないといけないので自分で探すこともあります。
80年代の作品に最近の車が映ってたら世界感が壊れますからね…。
まあしかし古い車を探すのは大変です。ましてや状態の良い車を探すのはとても苦労します。

こんなの今ねえよ〜と苛立ちながら探したりもします。笑

苦労、その先に

やっと探しだした車が画に映ると苦労した甲斐があったなと思います。
それは当然の感覚なのですが先日、劇用車を探している時にあるコメントを見てより気を引き締めなければと思いました。
ある車種のパトカーが珍しいようでその劇用車を目当てに放送を見たというコメント。
あの俳優が出るから。あの監督の作品だから。この原作だから。などはよく聞く理由だと思うのですが、あの劇用車を見たいから。という理由で放送を見るという、自分の概念にないものをお持ちの方がいるのだと改めて気付かされました。
劇用車を通してこんな基本的なことを再確認するとは・・・。

創造を求められる業界で働く身として心揺さぶられる出来事(コメント)でした。

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