学生時代スゴく気になった制作会社に対する疑問等を今の自分が答えてみた

  • アシスタントディレクター 佐藤亮太

佐藤亮太 30歳(テレビ業界6年目)
現在担当 漫才JAPAN
今年、別の制作会社から転職しました。

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高校生の時、部活を卒業した先輩が後輩達の様子を見にくる事あったじゃないですか。

映像系の学校でも、卒業した先輩が後輩の様子を見にきてテレビ業界について話してくれます。

僕はその先輩達を1ミリも信用もしていませんでしたが

一応、その先輩に制作会社への質問をぶつけました。

しかし、まともな答えがなかったので・・・

今の自分がどう答えたら、当時の自分が納得できるかを考えてみました。

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学生時代の疑問➀

Q.働く前に学んでいたら得な事ありますか?

当時の先輩の回答

A.自分の好きな事をやっていたらいい。
(そういう事じゃなくて、事前に覚えていたら良いことあるか聞いてんだけどな。。。)

今の自分

最初はリサーチを任される。その内容をWordにまとめたり、調べた場所をExcelで
表にまとめたりするため、Word・Excelの最低限の使い方は知っていた方が良い。

見やすいフォントや、文字・写真の見やすいレイアウトを知っているといざ作る時に悩まなくて良い。
良い先輩にあたると、過去のフォーマットをくれたりするので、1から作らなくても良い時もある。

基本はMac作業が多いから便利なショートカットキーを知ってると良い。
それを知っているだけで、ほんのわずかですが作業早くなります。
わずかな時間も積み重なれば大きな時間になります。

何よりショートカットキー使いこなしているのがカッコいい。

さらに、AdobeのPremiere Proで少しでも編集のやり方を知ってると良い。
最近は、このソフトでの編集作業が増えており完全に作業できるとまで言わないが
多少でも使い方を知っていると話が早くて教える側の先輩は助かる。

さらにさらに、Adobe『Photoshop』で画像の簡単な加工文字入れができると良い。
最近お金のない番組はADがフリップなどを『Photoshop』で作る時があるので、
「文字を入れる」「画像のサイズ変える」など簡単な事でいいので、できると重宝されるかも。

そして、たくさん映像を見た方が良い。会議中、『◯◯みたいな感じ』と例が出た時
すぐにイメージ共有ができるから。それと、仕事を始めると、その先輩達がその番組に携わってて、
その時気になった事や面白い裏話を聞けてお得な気持ちになれるから。

学生時代の疑問➁

Q.本当に寝れないの?

当時の先輩の回答

A.寝られなくて、トイレでこっそり寝たりしていた。
(マジで?いやでも、なんでそんな事起きているのか具体的に知りたいな。)

今の自分

寝られない時もあるけど、一瞬落ちたりしているから睡眠ゼロは嘘だと思う。
寝られない理由はいくつかあって、収録の内容が決まらない。
収録前日に色々決まる事で、追加の買い出しや、小道具の準備が間に合わないために
収録前日寝られないことがある。

他には、ディレクターから台本や、資料が来ない。
番組を掛け持ちして忙しいディレクターは
すぐに作業に取り掛かれず、台本ができないため
それに関わるカンペや台本の印刷などの準備が深夜になり寝られない。

学生時代の質問➂

Q.休みはあるの?

当時の先輩

A.先月は1回休みだった
(楽しいのか?それは?)

今の自分

今は働き方改革で、偉い人達が全力で休ませようとしている。
とはいえ、演者さんのスケジュールの都合で、打ち合わせがあったり
撮影する場所の営業時間の都合で、お店のロケハンがあったりするので休みは不定期になる。

ちなみに、休みの日はAD達とフットサルをしたりします。

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どの制作会社に入るかよりも、どの番組を担当するかによって、必要なスキル、働き方
スケジュールが大きく異なるため、
自分の経験したことが全てに当てはまるとは言い切れないです。
これを見た作会社の人は『違う!』と思う事が多々あると思いますので
学生の方はイチ意見と思うくらいがいいと思います。

また自分が入社した時と、この5年間で使うソフトも機材も大きな変化がありました。
※収録機材は『テープ』から『SDカード』へ。
編集ソフトは『FINAL CUT』から『Premiere Pro』へ

そのため、今書いた事は2021年現在の話で
何年後かに言っている事が変わっている可能性は大いにあるのでご了承下さい。

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